ドラッカー・コレクション 珠玉の水墨画「マネジメントの父」が愛した日本の美

千葉市 千葉市美術館 TEL.043-221-2311

開催期間:2015年5月19日(火)~6月28日(日)

雪村周継 《月夜独釣図》 室町時代 ドラッカー・コレクション

経営学の泰斗として日本でもその著作の多くがベストセラーとなったピーター・F・ドラッカー(1909〜2004)。日本の古美術を若い頃から愛好していたドラッカーは、初来日となった1959年に絵画2点を購入し、コレクションが始まった。以後、あわせて18回におよぶ来日の機会などに収集された作品は、没するまでに200点強を数えた。同コレクションの日本での公開は、1986〜87年に東名阪4会場で開催されて以来のこととなる。希少な室町の水墨画を主に、文人画や禅画、伊藤若冲や琳派、仏画ややまと絵など、初紹介品15点を含む全111点。そのほとんどが掛軸で、屏風や巻物が1点もないのもコレクションの特徴といえるだろう。
今展では、随所にドラッカーの文章をパネルで展示し、日本絵画をどのように鑑賞し、何を読みとり、自らの思考に反映させていたのかを考えさせる。人となりを示す愛用品や、収集に関わる資料も多数展示。展示作品に加え、講演録やインタビュー、エッセイを多数収録した図録兼書籍(発行:美術出版社)も貴重な資料となっている。

長野県信濃美術館 2015年7月11日(火)〜8月23日(日)
山口県立美術館 2015年10月30日(金)〜12月6日(日)